そして、そのまま席に着いてしまう。
ただしコピーをガン見したまま
周りは、唖然としたまま見ていた。
私も唖然としてしまう。
だがすぐにハッとする。
ダメ。睦月君にあんな顔を見られたくない!!
私は、無我夢中で睦月君から
そのコピーとプリクラを取り返した。
「だ、ダメです!!見ないで」
ハァハァと息を切らしながら
奪い返すとそれをぐちゃぐちゃにする。
「……あっ……」
睦月君は、驚いたのか声を出した。
その声を聞いたらカッと顔から
火が出るぐらい恥ずかしくなってしまう。
変顔のプリクラを見られただけでも
かなり恥ずかしいのに
睦月君から強引に奪い返してしまった。
もう無茶苦茶な行動だ。
「あ、あの……す、すみません。
具合が悪いので……保健室に。
し、失礼しました」
泣きたい気持ちを必死に隠して
クラスから飛び出してしまった。
もう……無茶苦茶だ。
こんな……はずではなかった。
あんなに夢を見ていた高校生活は、
一瞬にして灰のように台無しになってしまった。
もう……帰りたい。
廊下の所で踞る。
そして我慢出来ずに泣いてしまう。
こんな自分が嫌い。大嫌い。
「……泣いているの?」
えっ……?



