そんなに必死に探して
何を無くしたのだろうか?
不思議に思っていると美守が
「咲良。どうしよう。
昨日撮ったプリクラを無くしちゃったみたい」
そう言ってきた。
えっ!?
昨日のプリクラって……。
あの誰にも見せたくない変顔が
写っているアレ!?
ガーン!!
あれは、無くされると困る。
もし誰かに見られたら恥ずかしくて
学校に行けないよ。
「ど、どこかに挟まっているとかは?」
「私もそう思って探してみたのだけど無いの。
せっかく友達と撮れた
プリクラだから嬉しくてこのファイルに
確かに挟んでいたはずなのに…」
美守は、そう言ってきた。
も、もしかして…盗まれた?
いや、ただファイルから落ちてしまった
可能性だってある。
でも、さっきの事もあり思い悩んだ。
「咲良……ごめん。私の不注意で
怒ってる……?」
美守は、不安そうに尋ねてきた。
「ううん。怒っていないから大丈夫だよ!
仕方がないよ……。
半分にした私の分があるから少し分けてあげる」
笑顔でそう言った。
美守は、悪くない。
無くしたものは、仕方がないし。
小さいから
きっと何処かに紛れて捨てられたのだろう。
そう思う事にした。
しかしプリクラは、最悪な状態で見つかった。



