「えー2人共とも帰らないの?なら私も…」
美守が不満そうに言ってくる。
だがしかし
「何言っているんだ?
美守ちゃんは、俺達と帰るんだろ。
さぁ、行こうぜ」
そう言いながら強引に連れて行ってしまう。
「えっ?ちょっと…」
そうしたら私と睦月君だけになってしまった。
えっと…これは、一体どうしたら
いいのだろうか?
チラッと睦月君を見るとスマホで
何かを打ち始めた。
何を書いているのだろうか?
打ち終わると私に渡してきた。
私は、スマホを受け取り読むと
『バス停まで送って行く』と書いてあった。
えぇっ!?
「む、睦月君…それは…」
どうしてと言おうとしたら
さっさと行ってしまった。
えっ…ちょっと!?
慌てて睦月君を追いかけた。
後ろを着いて行くと周りの女子高生達は、
チラチラとこちらを見ていた。
そしてコソコソと話し声が聞こえてきた。
「キャアッ!?サイレント王子よ」
「えー初めてみた。カッコいいわねぇ~」
先輩の女子生徒まで注目を浴びているみたいだ。
凄い…。
でも、サイレント王子って……何かしら?
聞き慣れたい単語に首を傾げた。



