「は、はい。心配おかけしました」
慌ててお礼を言い頭を下げた。
「アハハッ…律儀な子だな。
なぁ、睦月」
ニヤニヤしながら睦月君を見る金本君。
睦月君は、黙ったままスマホを見ていた。
私は、恥ずかしく思いながら椅子に座った。
するとスマホのLINEの着信音が鳴った。
舞香だろうか?
スマホをカバンから取り出して見てみると
えっ!?睦月君だった。
慌てて中を確認すると確かに登録されていた。
LINEには、
『初LINE。このLINEは、
俺と君の秘密にしてね?教えると
周りがうるさいから嫌だよね』
そう書いてあった。
しかもその下には、
やれやれとした表情のウサギのスタンプが
貼ってあった。
「…ぷっ!!」
思わずそのスタンプに笑ってしまった。
可愛い……睦月君ってこんな
スタンプを送る人なんだ?意外。
「どうしたの?咲良。誰からだったの?」
美守が不思議そうに聞いてくる。
「あぁ、幼なじみの舞香からだった」
私は、慌てて返事する。
「ふ~ん」
美守は、興味なさそうに返事する。
私は、気にすることなく
もう一度LINEを見ていた。



