これって…もしかして具合が悪いと思い保健室で
寝ていろという意味なのだろうか?

「あの…ありがとうございます」

動揺しつつもお礼を言う。
するとその手が止まりコクリと頷いてくれた。

チャイムが鳴り響く。
睦月君は、立ち上がり行こうとする。

あ、行っちゃう。

立ち去ろうとする
睦月君を見て寂しくなった。

そうしたら睦月君は、
チラッと私の方に目線を向けてきて

「…また、様子を見に来る」

それだけ言うと
保健室から出て行ってしまった。

「………。」

睦月君に…助けてもらった。
私を保健室まで連れて行って
思い出したら身体が熱くなってきた。

は、恥ずかしい。

私ったら、なに変な事を想像しているのかしら
睦月君がそんな事する訳ないのに…。

恥ずかしさのあまり布団を被った。

養護教諭の先生が戻って来たのは、
それからすぐ後だった。

結局、そこまで悪い訳ではなかったのが
恥ずかしさのあまり真っ赤になっている
私を見た先生が、熱があるのだと勘違いされ
そのまま保健室に居るように言われた。

戻っても気まずいから
助かったわ。