「似たようなもんだろ。
お陰で散々おんぶさせられたし」
「そ、そんな事を睦月様の前で言わないで!!
恥ずかしいではありませんの」
必死に怒る茉莉華ちゃんを見ていて
これは、これで上手くいったんだと思った。
思わず笑みがこぼれる。
そして帰り道は、
私は、睦月君におんぶをしてもらい
茉莉華ちゃんは、金本君におんぶをして
もらいながら駅まで行くことに。
「ちょっとなんで、私が拓馬におんぶされないと
いけませんの!?
私……睦月様がいいですわ」
「あぁ、何だと!?
お前なぁ……それ以上文句を言うと振り落とすぞ」
そう言い振り落とす真似をする金本君。
「キャアッ!!
やめて下さいまし。拓馬。
女性には、優しくするものですわ」
慌てて金本君にギュッと
しがみつく茉莉華ちゃん。
「お前に優しくする義理はない。
振り落とされたくないなら大人しく
俺の言うことを聞け」
「まぁ、誰が拓馬なんかに……ってキャアッ!!
だから振り回さないでってば。
だ、大体おぶるぐらいならタクシーを呼んだら
いいだけの話ではありませんの?」
必死にしがみつきながら言う茉莉華ちゃん。
「お前なぁ……高校生の小遣いを舐めるな!?
そんな金あるわけがないだろーが」
もう前の方でギャーギャーと
言い合いをしている2人だった。



