サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)


こんな場所で尻餅をつくなんて……。

身体中から火が出るぐらい恥ずかしくなる。

は、早く出よう……。

そう思い立ち上がろうとした。
だが、ズキッと痛み出して立つ事もままならない。

う、嘘でしょう!?

右足を見てみると赤く腫れ上がっていた。
尻餅ついた時にでも捻ったのだろう。

ランドに来て色々とモヤモヤしたあげく
捻挫までするなんて
何だかもう踏んだり蹴ったりだ。

これだと、皆に迷惑かけるだけではなく
帰るはめになってしまう。

どうしよう……せっかくのWデートなのに

ジワッと涙が溢れてきた。

痛い……足ではなく心が……。

「あの……本当に大丈夫ですか?
スタッフでも呼んで来ましょうか?」

女性の人が気遣って声をかけてくれた。

「大丈夫です……歩けますので
すみません。ありがとうございます」

必死に泣くのを我慢をして平気なふりする。

と、とにかく
騒ぎになる前に外に出なくちゃあ!!

痛い足を引きずりながら出た。

何とか外に出ると
睦月君が待っていてくれた。

嘘っ……!?