サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)


それに途中で吐いたりしたら大変だ。

そんな姿を睦月君に見られたくないし……。

私は、近くのお手洗いに向かった。

うぅっ……気持ちが悪い。

着くと混んでいたが私は、化粧室に行き 
メイクが落ちてないかチェックする。

顔色が悪くなっており……改めて見ると
地味顔だと再確認させられる。

茉莉華ちゃんと……大違い。

美守の時もそうだったけど
睦月君の事を好きになる人は、美人や
可愛い人も多いだろう。

その中から私を選んでもらおうって思う方が
図々しいのかな?

モデルもやっており、モテモテだし
その世界でもきっと……。

あぁ、余計に胃がムカムカしてくる。

飲み物を早く買って
皆の所に戻らなくちゃあ……。

そう思い軽くメイクを直すと行こうとした。

その時だった。

2人ぐらいの小さな子供がキャハハッと
ふざながら私の前を通り抜けてきた。

あ、危ない!?

慌てて避けようとしたら
床が滑りやすくなっていたため
ズルッと滑り勢いよく尻餅をついてしまった。

「キャッ……つっ……!!」

あまりの痛さに声にならない。

「あの……大丈夫ですか?」

他の人達が驚いて声をかけてくれた。

「だ、大丈夫です……す、すみません」

慌てて謝った。