「ちょっとお待ち下さいませ
女性に対する配慮ありませんわよ……拓馬」
乗り物酔いをしてフラフラの茉莉華ちゃん。
そういう私も同じぐらい
フラフラになって気持ち悪かった。
茉莉華ちゃんも絶系が苦手らしい。
睦月君も金本君は、さすが男性なだけあって
全然平気そうだけど
「なんだ、もうバテたのか?
情けないなぁ~それぐらいでバテるなんて」
「あのですわね……私達は、女性ですのよ?
拓馬みたいな単細胞で出来てませんの。少しは、
こちらの事も考えて下さいまし」
半ギレの茉莉華ちゃん。
私は、笑う元気もなかった。
すると睦月君は、私達の所に来て
「……大丈夫?少し休憩でもする?」
そう言って気遣ってくれた。
睦月君……。
「……ありがとうございます。
あの……私、お手洗いに行きたいので
そのついでに何か飲み物でも買って来ますね」
精一杯の笑顔で言ってきた。
胃がムカムカするので
少しお手洗いに行って落ち着かせたい。
「1人で大丈夫か?咲良ちゃん。
睦月。お前、一緒に行ってやれ」
金本君が言うとコクりと頷く睦月君。
「あ、大丈夫です。
袋もあるので1人でも持って行けます」
申し訳なくて断った。



