「もしかして知り合い?」

「知り合いというか同じC組よ。
篠田君と高瀬君は…」

そう言って教えてくれた。

「そうなんだ?知らなかった……」

意外な所で共通点があった。

「まぁ、ほとんど話した事もありませんから
知らなくて当然です。
うん?ちょっと、拓馬。
小麦粉を適当に入れないで下さいよ!?
ちゃんと計量カップで量って下さい」

高瀬君が金本君に注意する。

「えーいいじゃん。適当で」

「よくありません」

金本君……アバウト過ぎです。

2人のやり取りに思わず笑ってしまった。
笑いながらも睦月君を見ると

無言、無表情でひたすらキャベツを刻んでいた。

睦月君……これも無関心なの?

驚いて見ていたら
金本君が私に気づいて睦月君の方を見る。

「お前……いつまでキャベツを刻んでる気だよ!?」

後ろから頭目掛けてチョップをする。

あっ!?

すると睦月君の動きがピタッと止まった。
そして金本君の方を向くと

「……包丁を持ってる時に
ちょっかいかけると危ないよ?」

そう言い包丁をキランと金本君に向けた。

「わ、悪かったから包丁を人に向けるな。
危ないだろーが!?」

慌てて謝っていた。