名前を呼ぶと私の方を見る睦月君。

うわぁ……顔が近い。

近くで見る睦月君は、本当に綺麗だった。
心臓がドクッと大きく高鳴る。 

あんまり見つめてくるので
何だかその目に吸い込まれそうになる。

距離が縮まりそうになった瞬間。

「ただいま~!!」

元気な女の子の声が聞こえてきた。

ドキッ!!

その声に心臓が飛び出しそうになる。

び、びっくりした~!!

慌てて睦月君と離れる。
まだドキドキと高鳴っていた。

い、今……何が起きようとしていたの!?

誰かが来なかったら私、どうなってたの!??

するとバタバタと誰が入ってきた。

もしかして妹の卯月ちゃんだろうか?

ガチャッとドアが開いた。

「ただいま~友達とお喋りしていたら
遅くなっちゃった。
ママ、お兄ちゃん……と誰?」

私を見るなりそう言う卯月ちゃん。

……ですよね。

卯月ちゃんは、写メで送ってくれたから
すぐに分かったけど

写メで見るよりも小さくて凄く可愛かった。
可愛らしいピンクのワンピースを着ており
まるでリアルなお人形さんみたいな女の子だった。

「あの……私は……」

「あ、もしかして咲良ちゃん!?」

卯月ちゃんは、突然
私を言い当ててきた。

えっ!?