「で、興奮気味だけど何かあった？」
興奮気味だと？
私は闘牛か、赤いマントなんか興味ないわっ
「赤いマントもって、出直してこい」
「おい」
「すみません、ちょっと腹立つ事がありまして」
「へぇー、それで？誰にだよ」
興味なさげだな
おい、
「たぶん、桐生の方の生徒。めっちゃ可愛かった」
「なに？女？」
「お、男だと思われる？」
「俺に聞くなよ」
だって、めっちゃ可愛かったんだよ？
あんな男の子いていいの？
あー土に還りたい、
どうせ私はそこらの虫ケラどまりですよ
「でもだいたい予想はつく」
「俊樹誰かわかったの！？」
「そいつすごい女のこと嫌ってただろ？」
「嫌ってた、それはそれは潔いほどにね」
死ねって言われたもんね
私だってこんなんでも一生懸命生きてるってのに
「やっぱりか。で、どうだった？」
「どうもこうも、最悪だよ。バレたかもしれない」
そうそこが一番の問題だ、あんな失態いつもならしないのに。気が緩んでる証拠だ。
