誰か、お姫様が襲われてるよ
この場合って王子様が助けにくるんじゃないの?


まさかの私?私なの!?
いやまてよ、この状況で王子様なのって



「私だけじゃん!?そうです私が王子様です」


今ちょっと、変なおじさん風になってしまったのはこの際置いといて。


「えっなにこいつ頭おかしいんじゃないの?」


「それよりこいつ鈴蘭学園の制服じゃん」



あっやばい。
学園の子に私の本性のことバレるとまずい、とりあえずここは、はやく立ち去ろう


その時、少年と目があった。
酷く怯えたその目を私は知っていた。


ほんと、厄介な事に首を突っ込んでしまったらしい。



もしここで私が見捨てたらこの子はどうなるんだろう、


きっと、彼なら迷わず手を差し伸べるだろうな。