一体何がいけなかったんだろうか
私は、いつも完璧にしてきたはずなのに
「来週の胡蝶会、参加は認められんな」
「そんな、何故ですか!?」
「よく考えろ怜、それと最近ここのシマで麻薬が売り捌かれているとの情報が入った。出処の調査、お前と翡翠に任せる」
「.....はい、分かりました」
「今日はもう、家に帰れ」
「失礼しました」
これじゃあだめだ、もっと完璧にしなくちゃ
柊 怜には完璧以外必要ない
もっともっと頑張らないと、それでしか償えないのだから
「怜」
部屋を出たところで、翡翠に声をかけられた。
「.....何、翡翠。傷のこと、言わないでって頼んだよね?」
「自分のこともっと大事にして下さい」
「こんなの何ともない‼︎」
だめだ、こんなのはただの八つ当たりだ。怪我をしたのは自分の責任なのに。
「ごめん、翡翠。私の不注意だった」
「怜.....どこ行くんですか?」
「ちょっと外の空気吸いにね、すぐに柊の方に戻らないといけないから麻薬密売の話はまた後日」

