「おいブス。名前は?」
はい、本日2回目のブスいただきました。
そして本日2回目の前言撤回、こいつはあの可愛い真琴君ではございません。
よくもまぁ、年頃の女の子にブスブス言うなんて失礼きわまりないわね、1発いかないと気が済まないわ。
いやいや、落ち着け。私は柊家の人間としていまここに立っているんだから失態なんてもう許されない。
「柊 怜です。名前は伝えましたし、そこどいてもらえませんか?」
とりあえず、早くこの空間からの脱出が最優先だ。
「え、怜ってあの怜ちゃんか?いや、ないな。怜ちゃんはもっとこう可愛げがあってそんな冷たい目なんかするわけねぇ」
その言葉、そっくりそのまま返したいんですけど。
「では、失礼しました」
疲れた、一週間分の体力を使った気分。少し時間もあることだし、お爺ちゃんの所に行くとしよう、そうと決まれば電話電話〜。
「道長さん車の手配お願いします。はい、門の前で」
生徒会の残りの仕事は俊樹に押し付けよう。俊樹のせいでいろいろと面倒なことになってることだし、これくらいの仕返しをしたっていいと思う。
「ほんと、ろくな1日じゃない」

