「さぁ、入って」



「失礼します」



予想していたよりも遥かに綺麗だ



落ち着いた色の内装
鈴蘭の生徒会室に引けを取らないほど、広くて綺麗だった。



「待っていましたよ。初めまして霧島と申します」



「初めまして、柊です」


出迎えてくれたのは
桐生には似合わない頭の良さそうな紳士だった



「あぁあの、柊さんですか」



「それより、やはりSSが交換授業だとお気に召されませんでしたか?」



こいつか、理事長に
あの条件を提示したのは



「こうなる事は、分かっていたんじゃないですか?」



「いえ、私はあなたのように賢明な方とは違い先々のことなんて」



嘘だな。


もうその笑顔が、嘘



前言撤回
紳士なんかじゃなかった、しいていうならエセ紳士。



けど、その類なら
負けない自信がある



「霧島さんは、嘘がご上手なんですね」



「怜ちゃん、ここ座って」



指示されて、中央のソファに座る
そこにはあのかわい子ちゃんがいた



「あ、そうだ。まだ名前言ってなかったね
俺は中澤 時雨、時雨ってよんでね〜」



「お、俺は神崎 那月」



女嫌いツインズからの、
自己紹介

なんか今更感がすごい



「あの、はやく本題に入ってもらっていいですか?」