「失礼します」
「あぁ、怜か。珍しいな用もなく来るなんて」
「用ならちゃんとありますよ」
「冗談だ。どうせ交換授業のことだろ?SSの奴らが反対でもしてるんだろ」
話がはやくて助かる
「そんで、怜も」
そこまで分かっていて
どーしてこの件を実行しようとしているのか分からない
「桐生にも、生徒会があることは知っているか?」
もちろん、知っている。
一度、尊から聞いたこともあるし
会ったことはないけど、鈴蘭も桐生も学校の仕組みは同じだから、
桐生は有名な不良高
ただの不良の集まる学校だと、周りでは思われているかもしれない
けれど、実際はそんな可愛いものじゃない
なぜ、桐生と鈴蘭が隣に存在し続けることができるのか?
企業のご令嬢や御坊ちゃまばかりの鈴蘭の生徒なら学校一つ潰すのなんて容易い
なのになぜ、それをしないのか
しないんじゃない''出来ない''んだ。
桐生高校の正体
それは
名の知れた組、裏社会の情報屋
世界を脅かすマフィアの血を受け継いだ者たちが集まる学校だ
けどそれは私とって、どうでもいいことだ。
柊グループを継ぐものとして私は完璧でなくちゃいけない、無駄なことに時間なんて割いてられない。

