「あらら、女の子帰っちゃったじゃん。お持ち帰りの子、選んでたのにな〜」
なんだこいつは、
ホストか現役のホストなのか
「で、君が那月を助けてくれたんだよね?」
ヘラヘラとした雰囲気から一変
警戒心むき出しのオーラ、うまく笑えていない。
そんなに、嫌なら
女の子なんかと話さなきゃいいのに
「いえ、人違いです」
「へぇ、そっか〜違うのか。もしそうだったらお礼に今日の夜相手してあげたのに」
「おい、時雨!」
なに、この18禁男
同じ空気吸いたくない。誰か酸素マスクプリーズ
「あの、用がないならはやくここから立ち去って頂けませんか?」
「なんで?許可はされてるはずだよね?」
いちいちつっかかってくる男だな、
とりあえずカッターシャツのボタンもう少し閉めなよ。
「黒王の方がいらっしゃると、鈴蘭の生徒が集まってきてしまうので」
「あ、俺たちのこと知ってたんだ。それよりさその喋り方やめたら?」
18禁男のくせに観察力だけはある。
本当に、昨日から不運続きだ。
「なんのこと言ってるか分からないです」
「君、本当はそんなキャラじゃないでしょ?」
「初対面から、失礼な方ですね。あなたも女性が嫌いなら横の方と同じく静かになされたらどうですか」
「お、おれは!」

