「…はっ今、何つった!?」
次の日、美紗とのことで、律を近くの広場に呼び出して、
話を聞いていると、律の口からは思いがけない言葉が出てきた。
「だから〜何度も言わせんなよ…
…美紗とは別れる、
って言ってんだよ」
言ってる言葉ではなく、
律の冷静な態度に俺は驚いている。
「まぢ、で言ってんの!?」
「…当たり前だろ。
こんなことふざけて言わねぇよっ」
躊躇したものの、律の瞳は揺らぐことなく、真っ直ぐ俺を捕らえている。
「何で別れようとか、思った?
たかがデート断れただけで…」
静かに重い口を動かすと、律の表情は少しずつ、険しくなっていく。
「…たかがじゃねぇよ……。」
「えっ………!?」
「…悪い、俺もう美紗のこと幸せに出来ない。」
それだけ言うと、原っぱに寝転がり、
律は空に浮かぶ雲を眺めている。
そんな姿を俺は、ただベンチに座りながら、黙ってみていた。
周りで遊ぶ子供達の声も、
バイブが鳴っている携帯の音も、
今の俺達にとってはないに等しいほど、ほとんど聞こえない。

