「…あんたって本当にわかりやすいね?」
「いやいや、意味分かんねぇから。
初めて逢ったやつに恋とか…しかも俺はだな〜」
何かを言いかけながらも、
特に俺の話には興味なさそうな美紗に呆れて、ため息を一つ漏らすと、鞄を手から肩にかける。
俺は今まで恋なんてしたことが無い。
中学の時も今も、
付き合っていたやつは何人かいたけど、
ただの体の関係なだけ。
そこには美紗が言っている
“恋”だの“愛”だのなんて
“好き”っていう気持ちは存在しなかった。
だから俺は、そういう気持ちが分からない。
そんなことを思いながら、
俺は遠くで瞬く星を眺めていた。
「…祐、着いたわよウチ…」
「あ〜うん…ってか、やっぱ今日は辞める。
真美さんに謝っといて?」
俺は顔の前で両手を合わせながら、苦笑いをして美紗の家の隣の家…つまり自分の家に入っていった。
「…ばーっか」
ドアを閉める瞬間、
ほんの少しだけ切ない表情を浮かべてこっちを見る美紗が見えた。
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