鞍馬が空高く舞い上がると呪文を唱えだした。


鞍馬の体が白く光りだしたが


魔物の注意を引き鋭い爪が伸びてくる


「危ない!」


かぐやの投げつけた鋭円盤が魔物の爪と指の間にぎりぎりと食い込み


魔物は悲鳴を上げながら足を踏み鳴らす。


すかさず白虎が猛獣魏牙の技を繰り出し魔物の足元とをすくうと


魔物が前のめりで周りの木々を押し倒しながら倒れ込んだ


「あそこだ!」


魔物の首の付け根に生え変わったばかりのようなまだ柔らかい新しい鱗が他とは違う色を発していた。


銀司が大剣を振い飛び上ると稲妻落としの技で首を宙に舞い上がらせた。



「やった!」


三人同時に歓喜の声を上げたが


それもつかの間


魔物の体が失った首を探すように動き始めた。


「なにっ?!」


「畜生、どうしたら倒せるんだ!」


その時呪文を唱え終えた鞍馬がカッと体ごと光を放つとまるで光の矢のように


一瞬で魔物に向かってとんだ。


大爆発が起こりすべてのものが吹き飛んだ。


かぐやが目を開けると銀司の腕の中にいた。


吹き飛ばされるときに銀司がとっさにかぐやをかばってくれたのだった。