「銀司と白虎はどこ?!」


かぐやは魔物を倒した後、


銀司にの元へ駆けつけようとしたところを黒鳥人に掴まれてそのまま


山をいくつも飛び越え運ばれてしまった。


長らく腕を掴まれていたせいで手首も肩も痛かったが、


それよりも心配なのは銀司と白虎の安否だ。


途中まで同じように運ばれていたにもかかわらず、


黒鳥人の住まう里へ連れてこられたところ、


かぐやは里の中心にある大きな屋敷へ


他の二人はどこか違う場所へ連れていかれてしまった。


「二人のことは大丈夫ですからご心配なさらずに。ささ、鞍馬様がお待ちですからこちらへお入りください」


目の前の障子が開かれると


そこには酒を片手にくつろぎ、両の手に女を侍らす黒鳥人の男がいた。


目は切れ長で鼻筋高く、整った美しい顔をしているが


油断のならない鋭い目つきをしている。


「おまえが美乃の代わりに闇蟷螂を倒したという女だな、名を何と申す」


「私はかぐや。連れの二人とあなたの仲間を助けはしたが急ぐ旅の途中。早急に連れとここを立たねばなりません」


かぐやは目の前の黒鳥人を真っ直ぐ見据えて言った。


「我は黒鳥人の党首、鞍馬。我が一族は代々強い女子の中から嫁を選び党首の子孫を残してきた。今回そなたが手を貸したのはその嫁選びの試験。美乃は8人の嫁候補の中でも有力な候補者であったが、試験は失敗したようだな」


蔵馬が酒の晩酌をしていた女子達を下がるように支持すると


入れ替わりに別の黒鳥人が恭しく