かぐやの月

かぐやと銀司の視線がぶつかった。


「お、おはよ」


「おぅ」


銀司がそっけなく返事をして川辺に近づく。


「銀」


名前を呼んでも立ち止まらず、ムスッとしたまま


さらさらと流れる川の水で顔を洗い出す。


銀司はこんなに寝起きが悪かっただろうか。


「こらっ、銀!」


かぐやは立ち上がって銀司の顔を覗き込んだ。


「わっ」


水をぬぐっていた手ぬぐいから顔を上げると


かぐやの顔がすぐ近くにあり、銀を驚かせた。


「何だよ、驚かすな」


「銀の声で私も驚いたわ」


「悪い」


「あのさ、銀。あの・・・あり・・・」


また言いそびれないうちにと、かぐやが礼を言おうとすると


その言葉を遮って銀司が口を開いた。


「おまえ、白虎のことが好きなのか」


「え」


「答えろよ」