かぐやの月





「ここで少し休もう」


明け方は魔物も静かになる時間だ。


ちょうど休憩するのに良い場所が見つかった。


三人とも携帯食料で軽く食事を済ませ、体を休めた。


かぐやも銀子猫に寄りかかり、息遣いを感じながら眠りについた。


日が昇り始め、目が覚めると銀司はまだ木の根元で寝ていたのだが


白虎の姿が見えなかった。


白虎を探しながら歩いて行くと、川原の大石に腰掛けて足を水に浸していた。


「早いね、ちゃんと寝れた?」


「あぁ、少し寝ただけだが頭はすっきりしている」


「冷たー!」


まだ暑い季節とは言え、高地に流れる川は氷水のようだ。


白虎は小さく笑って手ぬぐいを差し出した。


「あ、ありがと」


「こうしていると、冷静になっていろいろなことが考えられる」


「白虎はいつも冷静だと思うけど」


「そんなこともないさ」


白虎は肩をすくめてみせた。


「私は里を出て一人になって、やっと自分と向き合うことができた」


「それで?」


「その・・・正直じゃなかったなぁと反省したり・・・」