かぐやの月

「あれって?」


「だからさ、俺がさかぐやにそのさー」


「だから何?はっきり言って」


「かぐやが失踪する前に俺とかぐやが口づけしたことだ」


「ちょっ、ちょっとそんなことあったかな・・・」


「なんだよ、重要なとこなのに冷てぇな」


「もう一度すれば思い出すかな」


銀司がそう言って顔を近づけてきた。


「あああ、もうっ銀の近くにいると落ち着かないっ」


かぐらが銀子猫の上に立ち上がった。


「えっ、おい危ないだろ、うわっ」


バサっ


かぐやは飛び上がって木の枝にぶら下がると、


後ろから走ってきた白虎の銀子猫に飛び移った。


「乗せて」


白虎の背後に座ったかぐやが言った。


「もう乗ってるやつが言う言葉か」


そうは言っても白虎はかぐやをそのまま乗せて走った。


何も言わないの白虎の背中にそっと手を回して捕まる。


昔からそうだった。


かぐやがピンチの時は必ず来てくれた。


銀司のように励ます言葉はなくても、


悲しいときは隣に座り、辛い時は見守っていてくれた。