「私はカオルさんを手に入れられないからってお姫様を虐めた最悪な女でしかないのに、中内は優しすぎるんだよ。自分の立場、忘れそうになるくらいに優しいよ」
あんたは誰よりも腹黒い。
私に冷たくするし、意地の悪いことをする。
特にカオルさんが絡んだ時なんて、私は恐怖を感じるくらい怖くなる。
でも。
たまにくれる優しさは、きっと嘘じゃない。
この人はきっと。
性根が腐ってるわけじゃない。
いや、多少は腐ってるかも。
...嘘だよ。
わかってる。
この人がいればなんとかなるって、そんな気がしてくるくらい。
私はこの人を信頼してる。

