待ってて、と言った限り私を玄関において靴を脱ぎ、先に部屋に行ってしまった中内の方をぼうっと見つめていた。




なんだか、そう、



まるで夢を見ているみたいに現実味がなくて。


だけど思い出すために震える手が、はだけた制服が、首の痕が。



都合よく夢なんかじゃないって、私を追い詰める。