ダイスキ、でもキライ



『・・・俺は――――。』

『私はっ!葵が私のことを思ってなくても、そばにいれることで・・・。そばにいれるだけで・・・幸せなんです。でも・・・絵美さんは・・・違う。葵を・・・大切に大切にしようとしながら・・・束縛して。自分の考えを通そうとしている。』

『・・・・っ。あんたに!何が分かるっていうのよ!?人の彼氏を奪っておいて!それなのに・・・。あんたに葵といる権利なんてあるの・・?』

『俺は、絵美のこと。大切な人だと思ってるよ。』

『葵・・・・。』

『でも――――。それより、大切なんだ。ゆあが、隣にいてくれることで、俺がいるんだ。ごめん。』



『――――――――――――っ。』

あのあと、絵美さんは泣きじゃくりながら中庭を去った。

『絵美さっ!』

後を追いかけようとしたけど、葵が・・・

『行かないでくれ。頼む・・・・』

なんて、必死に訴えてきたから、どうすることもできなくて・・・

その場に立ち尽くしていた。





でも。さらなる悲劇が私達を襲った。

次の日。

「ふぁぁあー。ねっむーい。」

玄関を出るとそこにいたのは葵だった。

「なによー。待ち伏せてなんかするつもりー??」

「ん。いっしょにいくぞ。」

わざわざ・・・待っててくれたの?

それって私達が付き合いだしたから?

それともご近所の付き合いとして??

やっぱり難しい。

「なァ。お前。俺のこと好きなんだよな?」

「はひ!?な!ばっ!」

私は飛び跳ねるほど焦った。

「俺のこと。すきって言ったよな。」

にこにこの笑みで聞いてくる葵。

「何よーー!昨日のこと、覚えてるんじゃん!」

「俺は好きだよ。だからゆあの口からも聞きたい。」