「あ、葵!」
まだ昼休み中で、廊下がにぎわう中、私は必死に葵を探し続けた。
すると、案外近くにいて・・・
「・・・と・・・女の子・・・・」
噂の彼女だろうか。楽しそうに会話を弾ませていて、端から見たらカレカノのようだった。
「・・・今度の土曜日空いてるかなぁ?」
「あー。たしか空いてたと思うけど・・・?」
「デートしたいなって。」
「へぇ。いいじゃん?どこで?」
「じゃあ!葵の家わぁ?」
え・・・・?葵の家に・・・私と絢乃以外の人が・・??
そんなの・・・葵は許さないはず・・・!!
「ん。いいけど。」
は?今・・・なんて言った???
いい って言ったよね?
「じゃぁ、私は5校時目に体育だからそろそろ行くね!また放課後ねぇ~」
「おう。」
邪魔者がいなくなった今がチャンス・・・のはずなんだけど・・・
言い出せない。
怖くて怖くて・・・
嫌われてたら・・・どうしよう。
そんな心を思考をもさえぎって、決めた。
「――――葵。話したいことがあるの。」
真実が聞きたい。