「急患です!道をあけてください!」


「先生!娘は・・!?」


「大丈夫です・・・」



色々な声が聞こえる。

そっと目を開けると・・・

「あれ・・?ここどこ・・?」

そういえば・・・。わたし屋上から飛びおりたんだ・・・。

葵にもひどいこと言って・・・。

全部思い出した・・・・。

「ゆあ!」
     
そこには、葵と絢乃と魅音と美優がいた。

「葵!絢乃!魅音・・美優・・・!」

「葵って・・・お前・・!」

「うん。全部思い出したよ・・。」

涙まぎれに話した。葵はとうとう泣き出してしまった。

「よかった・・・。何もっ覚えてくれてないのかと・・・・。」

「ごめんね・・・ゆあ。」

次に口に出したのは魅音だった。

「璃央のこと・・・。イジワルしちゃって・・・・。」

「ううん。いいよ。しょうがない!」

今なら笑っていえる。

「璃央、明日帰ってくる。」

「ほぇ!?」

突然でびっくりした。

明日!?ってか急じゃない!?

「わたしも・・ごめん。」

美優・・・。

「みっみんなして謝らないでよ!?困る~笑」

笑顔でそういうとみんな笑ってくれた。

「瀬川さん。まだ、後頭部の回復が完全ではないので、自宅での生活は一週間後となります。」

「そう・・・ですか・・・。」

「まっ!うちらといれば、一週間なんてあっという間だよ!」

元気よく言ったのは、絢乃。

そうだよね!って口にしようと思ったけど・・・。絢乃の顔が・・・。

「あ・・・絢乃!ちょっといいかな?ほかの人は・・・ちょっと出てもらえるかな・・?」

「ちぇっなんだよー。」

「葵君。そんな風に言わないの!」

「なんだよー。春野までー。」

「さ、行こう行こう!」

美優もフォローしてくれる。

そして、二人きりになった病室。

先に口を開いたのは私だ。

「ねぇ、絢乃。絢乃は葵のこと好きなの・・?」

「・・・」

無反応で、気まずそう・・・。

そんな絢乃をじっと見つめ続けていた。