「ここ、どこだろ・・・。」

まわりは真っ暗で。

そこには、一台のテレビ・・。

つけることはできた。そのテレビに映っていたのは・・・・。

「璃央・・。」

『・・・ゆあ。騙してごめんな。』

ここは、保健室?なの?

で、ここに横たわってるのが私・・なのね?

はいはいはい。これは、幽体離脱ってこと?

なるほどねー。

『俺。明日、アメリカに行くんだ。蓮って名前なら、付き合ってくれると思ったのにな・・。ごめんな・・・・ゆあ。』


え・・・?


「まって!!璃央!!!!」

お願い!!待って!

心の中でそう願った。だけど、聞こえるはずがなくて。でも、届けたくて一生懸命に叫んだ。


「璃央ーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


パリンッ!

ハッっと振り向くと、あたりの真っ暗な世界が崩れ始めていて。

私は、落ちるしかなくて。

なす術なく、落ちていった。











「ん・・・?ここは・・・?」

目を開けると、そこは消毒液のような清潔なにおいがして。

見渡すとそこは保健室。

「戻ってきたんだ・・・。」

「あら?瀬川さん!目が覚めたのね・・・・。よかったわ。」

「先生・・・。」

保健室の先生や、クラスメイト、最近話してなかった絢乃も保健室に集まっていた。

「葵・・・絢乃・・・みんな・・・・。」

だけど、そこには璃央の姿はなくて・・・。

「り・・蓮君は・・・?」

みんなは璃央を知らないか・・・。

「宮元は今日限りで日本をたって、アメリカに留学だと。」

葵が、ぶっきらぼうに答える。

「そんな・・・・。蓮君・・・。」

「いいだろ?別に。ずっと一緒にいたわけじゃないし。」

「一緒だったよ!!」

私の声にみんなは驚いていた。

「なんで、さっき止められなかったんだろう・・・。せっかく、会えたのに・・・。」



「ひどいよ・・・。璃央・・・。」

泣きながら呟いた・・。

「また、帰ってきてね・・・。」

そう言っておこう。

そして、戻ってきたら一発殴ってやろうかな。

きっと、泣いてしまうけど。