すると翠桜は、置いてあったカバンから何かを取り出した。







何かを、書いているようにも見えた。








見せてくれたのは、小さなノートだった。








そこに書いてあったのは、







『ここに書いて教えてください。』








の一言。








ああ、なるほど、ここに言いたいことを書けばいいんだな?








『さっき話してたこと聞こえてた?』








返ってきた答えは、意外なものだった。








『左耳が聞こえないから、左側から話しかけられるとほとんど聞き取れないんです。




できれば、右側に来てもらえませんか?』