「黒澪の総長は名前も顔も伏せられているんだよ
表の世界での話だけどね。」
「……」
「まぁ総長兼若頭という事が伏せられてるとはいえ、あの外見だから街中で悠雅の存在は有名だよ」
苦笑いで教えてくれる
「……そう
苦労してるのね」
「うん。
まぁ秘密は全部黒澪が厳重ロックしてるから、解除した時点で悠雅の情報は一斉に広まるけどね」
……改めて黒澪の凄さを感じる
こんな凄いところで
「……私なんかが姫でいいのかしら」
ポロッと口から漏れた言葉
それを海が聞き逃すはずがなく
「なにゆってるの!?
もう澪ちゃん以外が姫なんて考えられないよ?
澪ちゃんが居なくなったら悠雅は壊れてしまうかもしれないよ?」
「壊れる…?なにゆってるの、そんなわけ…」
「あるよっ!」
「……」
「悠雅は昔から感情を表に出さない…
その悠雅が澪ちゃんを大切にしているって僕達にでも分かるぐらいだから
表に出してない、澪ちゃんに対しての愛情は本当に大きいと思う」
「……そう」
頭に思い浮かぶのは
優しく細められた目
髪を撫でてくれた大きな手
顔を埋めると抱きしめてくれる広い胸
愛おしそうな表情

