淡く儚い恋物語 Ⅰ ~君の隣で~




ゆっくり離される体

シャンプーらしき香りが鼻をかすめる


「…悪い」

そう聞こえたかと思うと



クシャッ


落ちてきた水滴で濡れた肩や髪を、同じ香りがするタオルで優しく拭かれる





「……」



ゆっくり顔を上げる

彼の姿が目に入った瞬間



私は思い切り眉間に皺を寄せてしまった




「……服着てよ」


「着てるだろ」


「上よ」


「暑いだろ」






話が通じない…




……服もだけど色気もそうだ


シャワーから上がったばかりの悠雅の髪は濡れていて水滴がまだポタポタと、落ちている

ほんの少し火照った顔に程よい筋肉が晒されていて



「こんなもの見に来たわけじゃない……」





たくましい身体を目にした私は過去を思い出し少し恐怖を感じてしまった