淡く儚い恋物語 Ⅰ ~君の隣で~



*******



「助けてくれてありがとうございました」



「……」


その場を離れようと路地裏の出口に向かって歩き始める





何故か分からないけど

悠雅と別れるのが惜しい気がした




でも…

もう会わないと思うし、相手も関わりたくないだろうし






……奏さん、心配してるだろうか






「…………おい」




遅くなったこと、何て説明しようか




「おい」




……え?





クルリと振り返ると



「!?」



私を見下ろす漆黒の瞳とぶつかった




「……何か用?」



「…お前、名前は?」



いきなり…何?


「……自分から言うのが常識でしょ?」