「!」 「と、東子、、さん?」 東子さんらしき人影は少し振り向き微笑し去っていく。 「東子さん!」 僕の声は虚しくその影は消えた。 川の向こう。 深いようには見えないし渡れたかもしれない。 そう思うも不思議と身体が動かない。 川沿いを進んでいくと小さな木製の船があった。 この船があれば向こうへ渡れるかもしれない。 大人になった今もう一度、東子さんと話してみたい。