写真を確認して揃えるときになんとなく写真を見ていた。

あまりじっと見るのもタブーな気がしたので流すように見ていたら僕はいつしか見入っていた。








砂場で遊んでいる写真。
ところどころにポチが持ってきたような透明な石がころがっている。


ご飯どきの写真。
口の周りをまるで泥棒髭のように赤く染めながらフォークでナポリタンを食べている。


カメラに飴玉をみせている写真。
お母さんに買ってもらったのだろうか。嬉しそうな顔をしている。


「あ」
ふと声がでた。


初めて見る人がうつっている。
お父さんかな?
誰かにとってもらったんだろう。




お父さんとお母さんと三人で幸せそうに笑っている写真がある。

何気ない日の一枚を切り取ったような写真。みんな綺麗な笑顔。

家族三人。













「幸せそうだなぁ」

思っていたことがつい口に出ていた。


それに悲喜続き
「家族っていいなぁ」
と無意識に口にしていた。









ふと後ろを振り返るといつから見ていたのだろう、店長がたっていた。

僕にニコッと笑い店長は店の奥にはいっていった。