パチパチ、、

パチパチ、、



パタパタパタパタ、、、、






ザー、、、、、




水滴が葉っぱにあたった音がしたのちに雨が振りだした。





傘も持たずに外に飛び出してしまった僕は雨に寝れながらいつもの下り坂まできていた。

「ポチ、どこだよ、、、」





部屋の窓が開いていた。

ポチが家から出ていってしまったに違いない。
いつのまにいなくなってしまったのか。
いなくなってからどれくらいたったのか。


この雨の中どこにいる?




店と店の隙間

屋根の上

塀の上

魚屋の裏





ポチがいそうな場所を探した。


探しても、探しても、見つからない。





「ポチ帰ってきてよ」




今日は雨なのに通りにいつもより人がいる。

これじゃあポチがいても見にくいじゃないか。






次第に苛立ちはじめる。


邪魔だ、ポチがいるかもしれないだろう






お前らしらないのか、サバトラの目が丸い猫を。


見ていないのか。




周りの傘が何度も頬をかすめて僕を遮り前に進めない。


濡れた服は重く僕の足を進めなくする。









どこにいるんだ


タタタタタタタ



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ





僕はそれでも足を止めない。


どこの路地に入ってもポチはいない。



はっ、はっ、はっ、はっ

息がきれてくる。






なんでいないんだ、、、

次第に苛立ちから胸を突き刺す痛みに変わり僕の頬には雨とは違う水滴が流れた落ちた。