松本はサインをし、スッと名刺を渡すかのように代金を出した。




「ありがとうございます。こちらが御客様の控えとなっているので無くさないようにお願いします。もう一方のコチラは私どもの方で預からせていただきます。この二枚が揃ったのを確認でき次第お渡しします。先に発注してあるので明日の午後には届くと思うのでお待ちしております。」

「わかりました」


と取引は無事終わった。







松本が席を立ち、店を出ようとしたが僕の方を見て
「書類の方、厳重にお願いします。大事な案件でしようするので」
と念押しをされた。


「かしこまりました」










やけに長く感じた取引を終えたところで、後ろから店長が出てきた。

「一樹くんお疲れ様です。ありがとう。なかなかよくできたね」



封筒に入った書類を持ったまま軽く僕は会釈をしながらお礼を言った。
「ありがとうございます」








店長にとりあえず休憩をしようかと言われ僕は自分の鞄にその書類少し高めのところから落として入れて、店長とともに休憩をとるために店の奥へと向かった。