帰り道
僕はいつもより足並みは軽くアルバイト先のカメラ屋を出た。



僕にもこういう感情があったのかと思った。でもどこか懐かしい気持ち。
生まれたときから一人だなんてのは無いのは知っている。

しかし僕は小学校低学年の愛がほしい時期に愛を知らぬまま今まで来てしまった。


忘れていた感情だった





店長や春野さんと会わなければもっとつまらない人生だったのかもしれない。








改めて自分は一人だったと思うと僕はつーんと苦しくなる。

なんでなんだろう。今更。

自分の周りには誰もいないと思っていたから容姿も気にしていなかった。



町のショーウィンドウに写った僕は髪がボサボサで清潔感があるような服装ではなかった。





少しずつ、何かを変えていこう。



そう思いながら



住宅街にはいる