東京から千葉に母と二人で小さなアパートを借りて住んでいた。


これから平和な日常が続くと思っていた。思っていた。



それに反して家では言葉が飛び交う訳でもなくこれまでのショックから母は衰弱し、生きていく為にも毎日遅くまで働き次第に家でも会話は無くなっていた。



僕も毎日穴があいた服を着て小学校に通った。


わかってた。





友達なんてやっぱりできなかった。

貧乏と言われ、近寄るとお金を盗られるぞと上っ面とも言えないその世間的には友達と呼ぶはずだった人間から蔑まれ、僕は母に話すこともできないまま、「貧乏」と言われる為だけに学校に行っていた。