まずはあのカード。



出してくれたカードの山に僕は助走をつけて体当たりをしてみる。




ばさーっとトランプが舞う。



「あーあー。散らかすなよ」


散らばったトランプをよく見えるように広げたくて僕はトランプの上でゴロゴロ転がってみる。

すこし広がった。


「楽しいの?」

楽しみにしててね。「僕」
そう思いながら

「ニャ」
と短く返事をした。







えーっとどこだ。
どこだ。



あった!


僕のすぐ近くに見つけた。

クローバーの3のカードを肉球でしっかり押さえて引っ張り出した。







「僕」は覚えてくれてる。
しっぽをパタパタさせると写真をとってくれ!って伝えてることに気づいてくれていた。





僕はクローバーの3の横に座りしっぽを二回パタパタした。





「写真とってほしいのか?」

僕はさっきよりわかりやすくテンションあげて鳴いてみた。








「僕」は写真をとってくれた。



そのあと僕は次回の下見のようにトランプを見回してベッドにいってゴロゴロした。



猫という生き物はなんだか常に眠気がくる。