なにかな。

このドキンって。

今までにない、緊張の仕方。

心拍数が早い。

はずなのに…痛むように…

トクンッ …ズキンッ

トクンッ …ズキンッ

この感情って………なに?

「ほのっ…か?」

「え、なに?」

ポタッ

ポタッ

「どうして…泣いてんの?」

ない…てる?

「わたし…泣いてないよ」

ポタッ………――――――

「泣いてる」

そうわたしは。

泣いてる。

理由は――――………

きっと。

君が教えてくれないから。

それか、

この胸の痛みだ。

「小澤……くんっ…!」

「?」

小澤くんだけ…が、努力をしてるんじゃない。

だけど私は、なんの努力もしてない。

どうやったら、思い出せるか、

ただ、それだけ考えてた。

それだけ、考えただけ。

やっぱり私は……


わがままだよね……

「なんで………」

私はただ…なぜ、理人が私を助けたのか。ソレだけ…教えてもらえればよかった。

「なんで……私のこと助けたの?」

今はこれだけ。

知れればいい。


なんで、この理由を知りたいのか……