あたしの特別な人


でも……

事務所が………。

「咲月…俺…待ってるから。

大丈夫だよ……気にすんな」

そんな優しい戸田に

申し訳ない気持ちになる。

「電話してみる」

やってみなきゃ…

分からないから。

できることまで、やってみる。

プルルルッ……プルルルッ……

《もしもし?咲月ちゃん?》

マネージャーさんの声は…何か嬉しそうで。

「あの……わたしっ……!

本当はダメって分かってるけどっ!
その………あ…の………こ…」

《ストップ!ストップ!》

そう言われて、ストップする。

《咲月ちゃん!…ここの事務所……恋愛禁止じゃなくなったよ!!》

突然のことに、余計に停止する。

「マジすか…」

嬉しくて、恋愛禁止がなくなった理由を言ってるマネージャーさんの話なんて聞く事なんてできなかった。

てか、電話をきってた。

「やった!戸田っ!わた…んんっ」

!?

「んっ!?」

なかなか離してくれない戸田を押しても、ビクともしない。

そりゃ、まあ男の子だから当たり前か。

「戸田?」

上を向くと、真っ赤になった戸田がいた。

「その呼び方……卒業な」

「え?」

「強制!」

「は、はい」

て、ことは…

修弥って呼ぶんだよね………。

うわっ……。

恥ずかしっ………。

「じゃあ、呼んでみ?」

戸田…じゃあなくてっっ!

修弥でしょ………。


「呼ばねーの?」

「よっ呼ぶっ!」

そう言って、深呼吸をする。