「ぺぺ……」
「あ、歩乃花…ペペロンチーノ食べたいの?」
ちゃうわぁー!
ペットって言おうとしたのに……
もういい。
「うっせー!バカヤロー!」
バンッ
そのヒトコトだけ、修弥に残して、
学校に行く……つもりだったのに……?
家を出て、すぐの交差点で。
「おーい!あぶねぇ……」
ゴンッ
誰かがそう言いかけたと、ほぼ同時に。
あたしの体は倒れていった。
頭に、かなりの衝撃が走った気がした。
死ぬのかな?
気絶かな?
「きゃぁーーーー!!」
誰かが、悲鳴を上げて。
誰かが、私に近寄る。
私に触れて、
「ほのか……もう少し待ってろよ」
聞いたことある、その声と感触が
どこか、懐かしい気がした。