もしも超能力が使えたら



「まさか、アイツらか…」

隆は少し震え声で言うと、運転手は「アイツら、とは…?」と問い返した。

「簡単に言えば、変なヤツら。」

と、説明のめんどくさい俺は適当に言う。


「あぁ、あの方々…、存じでおります。
実は勇太様の服にGPSと盗聴器、防犯カメラが仕掛けてありまして…」


サラッと言った運転手の言葉に「はぁ!?」と驚く俺。

「すみません!主様のご命令でして。」

「クソッ!」

「…それで今回、私(わたくし)が勇太様の防犯カメラを監視しておりまして。
ただ、途中で勇太様が女に蹴りが入りました時にとても小さなものですが、防犯カメラが落ちました。」

「まぢか。」

「はい…。カメラをみていると、その後に彼らはしばらく痛みのために倒れ込んでいらっしゃった。」

「んで、どうなった?」

「勇太様のお迎えのために、続きは違う者にさせて…」



「もしもし?あ、まこ?」



俺は、運転手の話の途中に急いで電話した。


「さすが、行動がお早い。」と運転手はいい黙る。
隆も、コクリとうなづいた。


『どうされました?』

「今防犯カメラみてんのどいつ?」

『防犯カメラ、とは…?』

「知らねぇのかよ、違うやつに変わって。」

冷たい言い方だが、今は説明してる時じゃない。

『す、すいませんっっ!今すぐ変わります!』

キーン、とまた耳鳴りがした。

「っ!」

うっせぇ!!