もしも超能力が使えたら




「…なんなんだよ、今の…。」

「知んねぇよ。ま、頭狂ってんじゃね?」


平然と答える俺に隆は呆気に取られてのほん顔。


エレベーターを降りると、走るように廊下、ゲーセン外へと出た。



こんな気味悪いとこにいられるかっつーの。



「…ザザ、一等のお客様。」


ゲーセンから、響くスピーカー音。
この声、あの店員だ。


「またのお越しをお待ちしております…プツ」


そう言って、切れた。


「気持ち悪っ。」

と、投げ捨てて俺は家に電話した。


『東城でございます。どちら様でしょうか?』

「俺、勇太だ。」

『勇太様ですかっ!あ、はい!』

「まこ?」

『はい、お手伝いのまこです。』

「ゲーセンに迎えに来て」

『わ、私でございますか…!?』

「っ、フッ…!んなわけないって。」


俺は軽く笑った。