もしも超能力が使えたら


案の定、赤いワンピは胸部からなにかを引っ張り出す。


やっぱグルか!



女のひ弱い腕を力いっぱいに蹴り上げた。


「っ!…ぐはぁっっ!」


余りに痛いのか右腕を抑えて倒れ込んだ


「ごめんな、てめぇグルなんだろ?」

「…っ、ち。なんでバレんだよ!」


やったね、俺たまには頭いいじゃん。


バシッ


「っ!」


頭の後部に激痛が走る。


振り返ると、白いワンピの蹴りが入ったみたいだ。
コイツもグルかよ。
白いワンピの脚を掴むと、上にぐっと持ち上げるとバランスを崩し、倒れ込む白いワンピ。


「っ、離せよ!!」

暴れんじゃねーよ。
にぎる足に力が入ると痛がったので少し緩めた。


「なあ、なんでだ?」

「は!?」

「なぜ、騙した。」

「っ、付き合って…金をまきとるの!ね、わかる!?」

「他に方法あったんじゃねーの?馬鹿?」

「…っ、うるさい!ボスがそういったのよ!
私達が金に困ってるから、ボスの暇つぶしの提案よ!」



ペラペラ喋るヤツ。
口軽すぎ。


「誰、ボスって」

「し、知らないわよ!そう簡単に会えるわけないじゃんっ!」

「フン」


ガタガタ震えてる隆が視線に入り、帰ることにした。

一応、部屋のドアを締めてでる。