「今更、後悔しても遅いかもしれない。でも、“気付くこと”に、遅いなんてことはないんだよ?」



必死に自分を大切にして、失敗したっていいじゃない。


だけどその失敗の後には、必ず気が付かなくちゃいけない。


自分の挑戦を見守っていてくれた周りの人たちの声や想い、自分に向けられた感情に。


どんなに逃げたくなっても、向き合わなくちゃいけない。


だってそれが、“責任を取る”ってことだから。



「みんなの想いに気付いたら……今度はそれに、答えなきゃ。自分を大切に想ってくれる人たちの声や、気持ちに。向き合わなくちゃいけないの」



真っ直ぐに、私を見つめる日下部くんが今何を思っているのか、私にはわからないけれど。


それでもどうか、日下部くんに私の想いが届けばいいと思ってる。


日下部くんに、あの日のみんなの気持ちが伝わればいいと思ってる。


そしてその為に、私ができることがあるとしたのなら。


それは、きっと。