「だって、自分がどれだけ周りに大切にされていたか、全然気付いてないでしょ?」
美月の言葉と様子に、思わず眉間にシワが寄った。
俺が、どれだけ周りに大切にされていたか……?
悪いけど、それくらいは、わかってたつもりだ。
自惚れだと言われるかもしれないけれど、先輩たちも後輩たちも同級生も先生も。
水泳部の誰も、俺のことを責めなかった。
俺のことを、咎めなかった。
バカな俺が犯した過ちを、決して責めなかったから。
それはきっと、周りが俺を大切にしてくれていたからなんだろうとも思う。
だけど逆に、俺はそれが苦しくて、切なくて。
こんな思いをするくらいなら、いっそ一人の方が楽だって――――



